ダニやスギの皮下免疫療法や舌下免疫療法の薬剤を製造元の鳥居製薬が、病院向けに出している情報誌「医薬の門」の2018年No.4に、当院での舌下免疫療法の取り組みが紹介されました。
スギ花粉症の舌下免疫療法は、2月からの飛散時期からの治療開始は原則できないこと、治療効果の実感に数か月の時間がかかることなどから、12月いっぱいくらいまでに開始することが望ましいといわれています。2月3月に受験を控えられているスギ花粉症の受験生の人や、スギ花粉症で外出できないくらいひどい人など、お勧めです。お気軽にご相談ください。
スギ・ダニ免疫療法への取り組み
かみぞのキッズクリニック 小児科・アレルギー科 院長 神薗慎太郎
当院は大分では初めて、学会認定アレルギー専門医が開院した小児科医院として2017年6月に開院しました。こどもについて、ここ大分では、小児のスギ花粉症・ダニアレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法は、一部の耳鼻科診療所等において行われていましたが、かなり限定的でした。また、地域性だけでなく、舌下免疫療法に12歳未満の年齢制限が課せられていたことも、小児に対する舌下免疫療法の普及が進まない一因でした。当院でもこれまでは12歳未満の免疫療法適応、あるいは希望者に対しては皮下免疫療法で対応していました。2018年6月時点で、皮下免疫療法を10名(うちダニとスギ同時施行者2名)、舌下免疫療法を19名に施行中です。
2018年2月からミティキュアダニ舌下錠の年齢制限が解除され、そして6月末に年齢制限のないスギ花粉舌下錠の“シダキュア”が発売されました。多くのアレルギー疾患に苦しむこどもに貢献できるのでは、期待しております。
院内新聞やホームページ等を通して、舌下免疫療法のより一層の普及を図りたいと思います。