10月18日水曜日からインフルエンザワクチン接種を開始します。今日から予約ができるようになりました。インターネットでは以下のサイトで予約が可能です。
http://ssc3.doctorqube.com/kamizono-kids/
報道されているように、ワクチン製造が遅れており、まだ卸に十分ワクチンが届いていないようですが・・・当院では、10月18日水曜日から接種可能です。接種費用につきましては、院内に掲示したり、パンフレットでお知らせしております。あるいはお電話でお願いいたします。
生後6か月以上の方ならば、どなたでも接種可能です。卵のアレルギーのある方でも、当院では多くの方は工夫すれば安全に打つことができます。また、ワクチン接種時にはどうしても避けられないアナフィラキシー反応出現時の対応も万全を期しております。是非当院での接種をご検討ください。
☆インフルエンザワクチンをご家族みんなで受けましょう☆
〇インフルエンザとは・・・冬に流行(九州は年末年始の里帰りのための集団移動の後くらい)して、急に寒気がして、高熱がでて、のどが痛くなり、からだの節々が痛くなる症状を示す疾患のこと。一方、風邪(感冒、コモンコールド)というのは、“くしゃみ鼻水、せきが出始めて、時に高熱になることもありますが、ふつうは微熱で、症状がだらだらと続く”、というイメージですが、インフルエンザは症状や経過が明らかに異なり、いきなりの高熱、痛みで、経過は5-7日で、スカッと治る、短期決戦型の疾患です。主にインフルエンザウイルスによる感染症ですが、似たようなウイルスなどによる感染症でも、同様の症状があれば、インフルエンザ、と診断します(たとえ迅速診断キットが陰性でも)。
〇インフルエンザワクチンの予防効果・・・インフルエンザはインフルエンザウイルスA型とB型が主な原因ウイルスです。よって、それに対する免疫をワクチンであからじめつけておくと、感染後のインフルエンザ発症や重症化(痙攣、脳症、肺炎、心筋炎など)の予防が期待されます。発症予防効果は、一般的に60%から70%といわれております。これは、インフルエンザワクチンを一人も打ってない40人クラスの半分の20人がインフルエンザにかかったとします。かたやインフルエンザワクチンをみんな接種した40人クラスでは、うってない場合は20人かかるところを60-70%減らすので、実際にインフルエンザにかかる人はその30-40%の6人から8人しか発症しないという意味です。打ってなければかかったはずの人20人のうち、60%から70%の12人から14人はワクチンのおかげでかからないということです。
〇インフルエンザワクチンの本当の目的・・・発症予防効果よりインパクトが高いのは、重症化予防です。特にけいれんやインフルエンザ脳症の予防効果です。大分こども病院のような救急病院の冬は、熱性けいれん搬送児が一日3-5人に増えて、ほとんどがインフルエンザ、しかもほとんどワクチンをしていない人ばかりでした(本当の話です)。きちんと統計を取ったことはないですが、印象としてはワクチンをしていたらインフルエンザによるけいれんや脳症発症はかなり減らせるはずと実感しています。
〇インフルエンザにかかると重症化しやすい方とは・・・
●気管支喘息、ネフローゼや膠原病、糖尿病など基礎疾患をもっている
●けいれんを起こしたことがある人、けいれんを起こしやすい生後6か月以上から小学校低学年
●妊婦の方
・・・これらの方々とそのご家族は特にワクチン接種を推奨しています。みんなで必ずワクチンを受けましょう。他に、接種が推奨される方々は・・・
●医療関係者
●小学生は必ず受けましょう。ほとんどのケースで、小学生が学校から持ち込んで家族に広めてしまうことが多いので。
●受験や修学旅行のある中学高校生も打ってないと後悔先にたたず
●打ちたくても打てない、6か月未満の乳児や重症な鶏卵やワクチンに対するアレルギーの方がいるご家族も、本人がかからないよう、周囲のみんながうってあげましょう