今月のシックキッズニュースのフォーカスは、「子宮頸がんワクチンを再考しよう」です。
人類史上初のがん予防ワクチンである「子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)」。子宮頸がんの原因ウイルスの発見からワクチン開発まで20年以上かかり、2006年にワクチンは生まれました。以後、世界中で使用され、多くの若い女性の子宮と命を守ってきました。
日本でも2010年末くらいから公費で接種できるようになり、2013年4月1日からは念願の定期接種化されました。ところが、同年6月、ワクチンの積極的勧奨が差し止めになり、定期接種Aのままにもかかわらず、接種率は1%以下に落ちたまま8年目に入ろうとしています。
現13歳から26歳の女性がこのままの1%のHPVワクチン接種率のままだったら、一生涯のうちに24,600人から27,300人が子宮頸がんに超過罹患し、5,000人から5,700人が超過死亡すると予想されています。どうして日本だけこんな事態になっているのでしょうか?
積極的勧奨の再開がなされないまま7年がたとうとしている今、「子宮頸がん」と、それを予防する「子宮頸がんワクチン」について、もう一度冷静に考えてみましょう。